きれい好きだった母がセルフネグレクトに

こんにちは、こころテラスです。このコラムでは全国の方からいただいたゴミ屋敷清掃の体験談をご紹介しています。(弊社にご依頼いただいた案件ではありません)今回は、お母様のセルフネグレクトのエピソードをいただきました。

「セルフネグレクト」という言葉をご存じでしょうか?自分で自分のことを管理できない状態に陥り、炊事や洗濯、片付けなどの身の回りの世話ができなくなることを言います。
今回は、お母様がセルフネグレクトに陥り、自宅がゴミ屋敷になってしまった方からお話を伺いました。

掃除好きな母の変化

私の母は、私が幼少のころから自宅の中を毎日掃除していて、いつでも人が来てもいいくらいにきれいにしていていました。それは私が結婚して実家を離れてからも同様で、50過ぎにパートを退職してからは「家の掃除と趣味の裁縫が生きがいだ」と言っていたほど家の中を片づけていました。
そんな母の様子がおかしくなったのは3年前、父が病死したのがきっかけでした。電話で話しかけても上の空で、メールの返事がなかなか来ないことが増えました。私は実家から新幹線で2時間半かかるところに嫁いだため、それまでは年に2回ほどしか帰省できませんでしたが、父を亡くした直後は年に3~4回は実家に帰るようにしていました。

きれいだった家が徐々にゴミ屋敷状態に

しばらくして母が「もうそんなに帰ってこなくても大丈夫だよ」というので、私は仕事が忙しくなったこともあって、お盆と正月の年2回、帰省するようになりました。ところが、実家に帰るたび、家に物が散乱するようになっていくのに気がつきました。前回帰省した時に食べたお弁当の空箱やペットボトルが次の帰省時もそのまま残っていたり、貸倉庫に残っていた父の遺品をすべて引き取ったかと思いきや処分するわけでもなく家に無造作に置いてあったり、今まで見たことのない母の変化に非常に戸惑いました。母に問いただすと、「どれも全部必要なものだから」と言って捨てる気配がありませんでした。そして私の仕事が多忙になって1年半ぶりに帰省した時、床は書類や新聞、ごみなどで埋め尽くされ、母の布団が敷いてある場所を除いて山のように荷物が積み重なっていました。鼻を刺すような悪臭と無数の害虫の死骸…。まさにドキュメンタリー番組で見る「ゴミ屋敷」そのものでした。

 

テレビで「セルフネグレクト」を知る

あれだけきれい好きだった母が、70を過ぎて家をゴミ屋敷にしてしまったことが信じられず、何とかしなければと思った矢先、ニュースで「セルフネグレクト」という言葉を知りました。私の母がまさにこれだと思いました。すぐにゴミ屋敷をきれいにしてくれる業者を探し、私の帰省時に合わせて作業を依頼しました。母に連絡すると「大丈夫って言ってるのに!どうして余計なことをするの?!」と怒っていましたが、あのゴミ屋敷状態では悪臭がする上に不衛生で、近所迷惑になります。すでに日程は決まっているので、あとは当日までに母を説得するだけです。私と主人で母を説得してみせます。

セルフネグレクトは誰にでも起こりうると言われています。お母様がゴミ屋敷から卒業できることを願っています。

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