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片付けられないのは発達障害のせい?その特性と原因をわかりやすく解説

2025.12.12

日々の生活の中で、部屋が散らかりやすく、一度片付けてもすぐに元に戻ってしまうという状況に悩んでいる方は少なくありません。
それは単なる怠惰や整理整頓のセンスの問題ではなく、脳の特性に起因する可能性も考えられます。
特に、発達障害の一種である注意欠如・多動症(ADHD)の特性を持つ方々にとって、片付けは想像以上に難易度の高いタスクとなり得ます。
今回は、ADHDの特性がどのように片付けを困難にし、その背後にあるメカニズムを具体的に解き明かすことで、ご自身の状況への理解を深める一助となることを目指します。

片付けられないのは発達障害(ADHD)の特性

ADHDの特性は、片付けという日々の生活に不可欠な活動を、意図せずとも困難なものにしてしまうことがあります。
これらの特性が具体的にどのように片付けのプロセスに影響を与えるのかを理解することは、現状を把握する上で非常に重要です。

注意不足が片付けの開始や継続を妨げる

ADHDにおける中心的な特性の一つに、持続的な注意を保つことの困難さ、いわゆる注意不足があります。
片付けという行為は、まず「どこから手をつけるか」という最初の意思決定から始まり、次に「物を分類する」「移動させる」「定位置に収納する」といった複数の段階から成り立っています。
注意力が散漫になりやすい特性を持つ場合、この一連のプロセスにおいて、集中力を維持することが極めて難しくなります。
例えば、服を畳み始めた途端に、机の上に散らばった他の物に目が移ってしまい、本来の作業に戻れなくなったり、そもそも片付けを始めるための「きっかけ」を見つけられずに、作業開始自体が先延ばしにされてしまったりすることがあります。
一度始めたとしても、細かな作業に集中力が持続せず、途中で他のことに気を取られてしまい、結果として片付けが中途半端な状態のまま終わってしまうケースが少なくありません。

ワーキングメモリの弱さが物の定位置決めを難しくする

ワーキングメモリとは、情報を一時的に記憶し、それを操作・処理する能力のことを指します。
ADHDの特性として、このワーキングメモリの機能が弱い傾向が見られます。
片付けにおいては、例えば「この本は本棚のどこに戻すのが適切か」「今、この部屋で何を探しているのか」「この書類は後で必要か」といった情報を一時的に保持し、それに基づいて行動を決定していく必要があります。
しかし、ワーキングメモリの機能が弱いと、物の定位置を記憶しておくことが難しくなったり、決めた定位置に物を戻すという一連の動作を正確に実行できなかったりします。
その結果、「どこに置いたか忘れてしまう」「とりあえず空いているスペースに置いてしまう」といった行動に繋がり、物の所在が不明確になり、部屋が散らかる原因となってしまうのです。

報酬遅延割引が片付けのモチベーションを低下させる

報酬遅延割引とは、一般的に、すぐ手に入る小さな報酬よりも、将来得られる大きな報酬を優先することが難しい傾向を指します。
ADHDの特性を持つ方々の中には、この報酬遅延割引の傾向が顕著に見られることがあります。
片付けは、完了したときに部屋がきれいになり、快適な空間が得られるという「将来的な報酬」がありますが、その報酬はすぐには得られません。
むしろ、片付けの過程は、物を分類したり、不要なものを判断したり、整理したりと、多くの労力を要し、すぐに目に見える成果が出にくい作業です。
そのため、報酬遅延割引の特性が強く働く場合、片付けの過程で得られる即時的な満足感が乏しく、モチベーションを維持することが困難になります。
「後でやればいい」「今すぐやる必要はない」という思考になりやすく、結果として片付けを先延ばしにしてしまう傾向が強まります。

発達障害(ADHD)の特性が片付けを困難にするメカニズム

ADHDの特性が、具体的にどのようなメカニズムを経て片付けの困難さへと繋がるのかをさらに掘り下げてみましょう。
ここでは、よく見られる「とりあえず置く」「物を探してしまう」「片付けを途中で放棄する」といった行動の背景にある心理や脳の働きを解説します。

「とりあえず置く」は決断の困難さから生じる

「とりあえず置く」という行動は、一見すると単なる一時的な置き場所の確保のように思えますが、その背景にはADHDの特性、特に実行機能における決断の困難さが大きく関わっています。
物をどこに収納するか、あるいは捨てるべきか、といった判断を下すためには、多くの情報を整理し、複数の選択肢を比較検討し、長期的な視点で計画を立てて実行する能力が必要です。
ADHDの特性により、これらの実行機能が弱いため、物を分類したり、適切な収納場所を検討したり、捨てるかどうかの判断を下したりすることに強い困難を感じることがあります。
その結果、決断そのものを回避するために、一時的にでも物を置く場所として、最も負荷のかからない「とりあえず置く」という行動を選択してしまい、それが積み重なることで部屋が散らかっていくのです。

物をどこに置いたか忘れるのは注意の切り替えが苦手なため

「物を置いた場所を忘れてしまう」という状況は、ADHDの不注意特性、特に注意の切り替えが苦手であることに起因することが多いと考えられます。
例えば、物を置いたその瞬間、その場所への注意がすぐに薄れ、次の刺激や思考へと意識が向かってしまうことがあります。
また、物を定位置に戻すという一連の動作を、意識の連続性として捉え維持することが難しいため、途中で注意が途切れてしまうこともあります。
さらに、一度忘れてしまうと、その記憶を特定しようとしても、注意が他の事柄に逸れやすく、注意の切り替えが苦手なために、失われた記憶を効果的に探し出すことが困難になるため、物が見つからないという状況が生まれます。

片付けの途中で放棄するのは飽きっぽさや達成感の低さから

片付けの作業を途中でやめてしまい、完了させることができないという状況は、ADHDの特性が複合的に作用した結果と言えます。
まず、片付けの作業は、人によっては単調で刺激に欠けるものに感じられることがあります。
ADHDの特性として、刺激を求める傾向や、一度に多くのことに興味が向かいやすい「飽きっぽさ」があるため、次第に作業への興味を失い、他のより魅力的な活動へと注意が移りがちになります。
加えて、実行機能の弱さから、片付けという大きな目標を達成するための過程で、進捗を具体的に把握したり、達成感を得たりすることが難しい場合もあります。
遠い目標に対して、すぐには目に見える成果が現れない状況が続くと、モチベーションが低下し、結果として片付けを途中で断念してしまうのです。

まとめ

片付けられないという悩みの根底には、単なる性格や習慣の問題だけでなく、発達障害、特にADHDの特性が深く関わっていることが明らかになりました。
注意不足による作業の開始・継続の困難さ、ワーキングメモリの弱さからくる物の定位置決めの失敗、報酬遅延割引によるモチベーションの低下、決断の困難さから生じる「とりあえず置く」行動、注意の切り替えの苦手さによる物忘れ、そして飽きっぽさや達成感の低さからくる作業の放棄など、ADHDの様々な特性が、片付けを阻害するメカニズムとして複雑に絡み合っています。
これらの特性を理解することは、ご自身の状況を客観的に捉え、自己受容を深めるための重要な一歩となります。
片付けを自分だけで行うのが難しいと感じたときは、無理をせず専門の片付け業者に相談することも選択肢の一つです。
当社では、ADHDなどの特性を理解した上で、気持ちに寄り添った片付けサポートを行っています。

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